Logicでカットアップをする方法

カットアップ(ボーカルチョップ)とは、既存のオーディオファイルを切り刻んで、並べ替えたり音程やリズムを変えて、新しいフレーズを作ることを言います。

ボーカルそのものをカットアップする

今回は「病名は愛だった / Neru & z’5 feat. 鏡音リン & 鏡音レン」を題材として説明します。

サビの「病名はあーーーいだった」の部分ですね。
もちろん歌い手さんがその音程で歌っても良いですが、同じ音で「あーーーーー」と伸ばして録音したものの方が、映えます。
(最後の「た」は別録りしてあります。)


エディタを開いて、ピアノロールで音程を見ると分かりやすいです。「あーーー」の部分がそのままの音程で伸ばしていることが分かります。

今回はLogicに標準搭載されている「Flex Pitch」を使用して音程変更をします。Melodyneなどでも良いです。

「あーーー」の音程が変わる部分のリージョンをハサミツールもしくは、Command + T でカットします。
リージョンではなく、「あーーー」のノートをカットしても音程変更できますが、後で聴こえやすくする処理を行いやすいように、リージョンをカットしておきます。

エディタで確認すると、カットされていて音程変更する準備ができていますね。

それでは音程を変更しましょう。
「あーーー」の部分、原キーでは#ファ・シ・・ミ・ラ・にあたります。
オレンジに色をつけたラは3連符なので、

こんな風に3連符にカットします。
このままでは繋がって聴こえるので、はっきりさせるために、

ドラッグして選択します。そして、

ひとつのリージョンの端をドラッグすると選択した3つのリージョンが短くなり、1音ずつが離れてはっきりします。

カットアップしたいリージョンを選択して、左上にカーソルを合わせるとフェードツールに変わるので、そのまま少しだけ右方向にドラッグします。これでフェードインがかかった状態となります。

同様に右上を左方向にドラッグして少しだけフェードアウトをかけます。

少しだけフェードイン、フェードアウトをかけることで、音程変更した際のノイズを防いだり、自然に聴かせることができます。

一例をご紹介しました。
ケロケロボイスにしたり、エフェクトをかけたり、カットアップにしたところを全て少し離した方が効果的な場合があるので、色々と試してみてくださいね。

サンプラーに読み込んでカットアップをする

サンプラーはここではLogicに標準搭載されている「EXS24」を使って説明します。

流れをとても簡単に言うと、切り刻んだオーディオをサンプラーに読み込んでMIDIとして配置します。

まずは素材となるオーディオをハサミツールもしくは、Command + T でカットします。
1音ごとにカットしても良いですし、組み合わせたい長さでカットしても良いです。その時に発音の頭からカットすると良いです。

リージョンの始まりに無音があると、MIDIにした時に発音が遅れてしまいます。

「+」をクリックして、

ソフトウェア音源を選択して作成した新規トラックに、

「EXS24(Sampler)」を立ち上げて、

「edit」をクリックします。

切り刻んだ(使用したい)オーディオを選択して、立ち上がっている「EXS24インストゥルメントエディタ」にドラッグ&ドロップします。

このまま「OK」で良いです。

ドラッグ&ドロップした5つのオーディオが入りました。(EXS24インストゥルメントエディタは角をドラッグして拡大してあります。)

「ワンショット」のチェックを外しておくことで、MIDIで打ち込んだ長さで調整できます。

「逆方向」はリバース(逆再生)をかけることができるので、イそれだけでンパクトを与えられます。

範囲を広げることで、ピッチ変更がかかり面白くなります。(今回は広げていません)

Sampler Instruments(任意の場所)に、任意の名前をつけて保存します。

さきほどの「Classic Electric Piano」が「#defalut」になっているので、新規リージョンを作成します。

今回は範囲を広げていないものを保存したので、設定したC1〜5音分にサンプラー素材が適応している状態です。MIDIを書き込んで組み合わせてください。ベロシティを変えたり、この時点でオートメーションをかけても良いですね。

リージョンを右クリック、バウンスして結合 > 所定の場所にバウンス から、オーディオにして、パンを振ったり、エフェクトをかけて仕上げてくださいね。

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