今話題のAIきりたん。
NEUTRINO-dockerを使って、Mac(Linux版のNEUTRINO)でAIきりたんに歌ってもらう方法をご紹介します。
MacOS版のNEUTRINOの使い方は「MacOS版AIきりたんの使い方」をご参照ください。
MacでAIきりたん使うために必要なもの
MuseScore(MusicXMLファイル)
AIきりたんと謡子は、歌詞とメロディーが入力してある「MusicXML」ファイルで歌ってくれます。
NEUTRINOのチュートリアルでは、MusicXMLファイルを作成できる、無料の楽譜作成ソフト「MuseScore」を推奨しています。
MIDIのインポートも可能なので、楽譜作成が難しい人でも使うことができます。
MuseScoreの使い方は、こちらでご説明しています。
*LogicでMusicXMLファイルを作成する方法は→こちらから。
finaleでMusicXMLファイルを作成する方法は→こちらから。
NEUTRINO-docker
MacでもNEUTRINOが動くように @tanaoka 様が作成されたDocker用のファイル類です。
最初はVirtualbox上のUbuntuで、NEUTORINOを実行する方法をご紹介するつもりでしたが、こちらの方が、断然わかりやすく簡単でした!とっても素晴らしいツールです。
@romotco 様の作成された記事もわかりやすいですので併せて参考にしてください。
NEUTRINO本体と歌声ライブラリ
NEUTRINO本体と歌声ライブラリ(きりたん、謡子)が必要です。AIなだけあって、完成度が高い状態で歌ってくれます。
Docker
Docker社が開発している、コンテナ型の仮想環境を実現するプラットフォームです。今回はNEUTRINO-dockerを使用するので、こちらもインストールする必要があります。
MuseScoreのインストール
こちらからMuseScoreをダウンロードしてください。
https://musescore.org/ja

「無料ダウンロード」をクリックでダウンロードが始まります。


ダウンロードされたdmgファイルをダブルクリックすると上記のウィンドウが表示されます。
ウィンドウにあるMuseScore 3.appをドラッグ&ドロップで、Applicationsの中に入れるとインストールされます。

パソコンキーF4を押して、MuseScore 3をクリックして立ち上げます。

上記のような確認ダイアログが表示されますので、「開く」をクリックします。

ここはどちらをクリックしても構いません。

スタートアップウェザードが表示されるので「続き」をクリックします。

「システム言語(ja_JP)」にして「続き」をクリックします。

「JIS – 日本語標準」を選択して「続き」をクリックします。

使い方説明を見たい場合は「はい」必要ない場合は「いいえ」を選択して「続き」をクリックします。

「終了」をクリックすると、

MuseScoreが立ち上がりました!
使い方は、こちらでご紹介しています。
NEUTRINO-dockerのダウンロード
こちらからNEUTRINO-dockerをダウンロードしてください。
https://github.com/tnantoka/neutrino-docker

「Clone or download」をクリックして、出てきた「Download ZIP」をクリックします。

ダウンロードされたZIPをダブルクリックして解凍し、作成されたneutrino-docker-masterフォルダを、書類の中にドラッグ&ドロップで移動させます。
*この記事では書類に移動させていますが、他のフォルダでも大丈夫です。その場合は、書類の箇所を移動させたフォルダに置き換えて下さい。
*日本語名のファイルが含まれているため、解凍時にエラーが出る場合があります。その場合は、The Unarchiverなどの他の解凍ソフトを使ってみてください。
NEUTRINO本体と歌声ライブラリのダウンロード
NEUTRINO 公式ページからNEUTRINOのLinux版をダウンロードしてください。

3月7日にNEUTRINO本体のVersion.0.103のアップデートが行われました。
本体はVectorからもダウンロードできますが、更新は1週間に1度くらいのペース(現時点でVersion.0.102)みたいなので、最新版のNEUTRINO本体は、公式ページからダウンロードしてください。

ダウンロードされたZIPをダブルクリックして解凍し、作成されたNEUTRINO フォルダをドラッグ&ドロップで、書類 > neutrino-docker-master の中に移動させます。
次にこちらから、歌声ライブラリのきりたんと謡子をダウンロードしてください。
https://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/art/se520895.html

「ダウンロードページへ」をクリックします。

「今すぐダウンロード」でダウンロードが始まります。

ダウンロードされたZIPをダブルクリックして解凍すると、作成されたフォルダの中にKIRITANフォルダがあります。このKIRITANフォルダをドラッグ&ドロップで、neutrino-docker-master > NEUTRINO > model の中に移動させます。謡子も同様に解凍し、YOKOフォルダをmodelに移動させます。
Dockerのインストール
こちらから、Dockerをダウンロードしてください。
https://hub.docker.com/editions/community/docker-ce-desktop-mac

「Get Docker」をクリックするとダウンロードが始まります。


ダウンロードされたdmgファイルをダブルクリックすると上記のウィンドウが表示されます。ウィンドウにあるDocker.appをドラッグ&ドロップで、Applicationsの中に入れるとインストールされます。

パソコンキーF4を押して、Dockerをクリックして立ち上げます。

上記のような確認ダイアログが表示されますので、「開く」をクリックします。

Dockerがアクセス許可を求めてくるので、OKをクリックします。

パスワードを入れてOKをクリックします。

ツールバーにアイコンが表示されます。DockerIDをお持ちの方はログインしても良いですし、そのままログインせずに使用する場合は×ボタンで消しても良いです。

もう一度ツールバーのアイコンをクリックして、「Docker Desktop is running」の左マークが緑色になっていたら準備完了です。
きりたん・謡子に歌ってもらう

まずはDockerを立ち上げておきます。

きりたん、謡子に歌ってもらうために、あらかじめ作成しておいたMusicXMLファイルを neutrino-docker-master > NEUTRINO > score > musicxml の中に入れておきます。
ここでは「demosong.musicxml」というファイルです。

パソコンキーF4を押して、「その他」の中にある「ターミナル」をクリックして起動します。

ターミナルを起動したら、

「cd Documents/neutrino-docker-master」と入力して、

Enterキーを押します。

「./bin/neutrino.sh」と入力して、半角スペースの後に、「-n」と入力してまた半角スペース、そしてMusicXMLのファイル名を入力します。(musicxml拡張子は無くて大丈夫です)
「./bin/neutrino.sh -n demosong」
これでEnterキーを押すと、処理が開始されます。

処理が終わるとENDが表示され、自動再生されます。

もし再生を止めたい場合は Control + C で強制的に停止できます。

outputの中に作成したwavが入っています!
デフォルトではきりたんが歌ってくれる設定なので、

謡子に歌って欲しい時は「./bin/neutrino.sh」の後に、半角スペースを入れて「-m YOKO」と記入します。

ピッチを変更したい場合は「./bin/neutrino.sh」の後に「-p」と半角スペースを入れて「-12〜12」の数字を入力します。

Enterキーを押して処理が終わると自動再生されるので、再生のみにしたい場合は「./bin/neutrino.sh」の後に、半角スペースを入れて「-s run」を入力、wav作成のみにしたい場合は半角スペースを入れて「-s play」を入力します。
作成したwavを再生すればきりたん、謡子が歌ってくれます。
DAWに取り込んでMelodyneをかけるなど、必要があれば調整を行なってください。
伴奏とともに仕上げてくださいね!