YouTubeでハモリ練習・参考用の動画を出しているのですが、Logicで普段、私がやっているハモリを作る手順をご紹介します。
テンポ(BPM)解析
まずは、楽曲のテンポ解析をします。
新規でプロジェクトファイルを立ち上げたら、ドラッグ&ドロップでオケ(inst)を読み込みます。
再生するだけでテンポを計測してくれる「BPM Counter」を使っても良いですが、途中でテンポが変わる曲もあるので、私は「ADAPT」で解析をします。

トランスポートの「Keep Tempo」をクリックして、

「ADAPT」を選択します。

歌ってみたで配布されているinstをドラッグ&ドロップで読み込むと、

解析が始まります。

今回の楽曲はテンポ(BPM)108でした。
「Keep Tempo」に戻しておきます。
楽曲(オーディオ)を読み込む

本家様も読み込んで、Inputが入っている場合は「入力なし」にします。(instも同様に)

左右にドラッグして、inst音源と本家様の音源のタイミングを合わせます。
波形が小さい場合は、右上の「波形の拡大/縮小」ボタンから波形の拡大ができます。
長押しすると拡大レベルが選択できます。

オーディを最大に拡大すると、より正確にタイミングを合わせられます。

タイミングを合わせたら、「波形の拡大/縮小」ボタンと、「グローバルトラック」ボタンをクリックして消灯しておきます。
これで波形の拡大を解除して、テンポトラックが収納されました。
MIDIトラックを作る

「トラックを追加」ボタン > ソフトウェア音源 > 作成 から、新規トラックを作ります。

好きな音色を設定して、名前をダブルクリックで

私の場合は「メイン」に変更しておきます。
耳コピをする
まずは、メインパートのメロディを耳コピをします。
テンポの早い曲や、細かい音を聴き取りにくいとき、「Varispeed」で再生速度を落として聴き取ります。

表示モードの下矢印をクリック、もしくはメトロノーム(クリック)ボタンの横あたりを右クリックします。

「コントロールバーとディスプレイをカスタマイズ」をクリックします。

「Varispeed」にチェックを入れて「OK」を押します。

「速度のみ」の下の数字が「0」の時が通常のテンポとなり、ダブルクリックでマイナスの値(-50まで)を記入するか、数字を下へドラッグします。
私は、伴奏のギターソロや、早い楽曲での32分音符が出てきた時によく使います。

ひたすら耳コピです。
このメインパートの打ち込みを元にハモリを作るので、全力です。
音程はもちろん、リズム、音符の長さ、しっかり打ち込みます。
歌詞をあてて、音に漏れがないかなどこのタイミングでよく確認します。

メトロノームをかけながら耳コピすることが多いです。
途中で拍子が変わる場合

楽曲によっては途中で拍子が変わる場合があります。

拍子を変えたい小節に再生ヘッドを合わせて、拍子ディスプレイをクリックします。

楽曲に合った拍子を選びます。
ハモリを作る
トラックとリージョンを複製する

「トラックを複製ボタン」から複製して、

メインパートのリージョンを複製したトラックにドラッグ&ドロップします。
その時にパソコンキーボードの optionキー を押すと+マークが出て複製できます。
複製する理由は、メインパートとリズム・音の長さを揃えるためです。

複製したトラック名とリージョン名をハモリパートと分かるように変更します。
ショートカット option + C で カラーパレットが出てくるので、それぞれリージョンの色を指定します。

ピアノロールでノートがベロシティカラーになっている場合は、右クリックから「リージョンカラー」を選択します。
ハモリを耳コピする

いよいよハモリを作ります。
つまりここまでは下準備でした。
ノートを上下にドラッグして音程を決めていきます。
ここでも本家様の耳コピをしています。
まずは本家様がどのようにハモリを入れているか、それを再現します。
それから、ハモリの箇所を増やしたり、ハモる音を変えたりアレンジしていきます。
どの音にしてハモリを作れば良いのか具体的に「ハモリの作り方のコツ」に書いていますので、ご参照ください。
ボーカルキャンセルを使う
本家様のハモリが小さくて聴こえない場合、Gainを使ってボーカルキャンセルを行うことで聴きやすくなることがあります。
*ハモリがセンター寄りの場合、ハモリも一緒に消えることがあります。

本家様のトラック「オーディオ・エフェクト・スロット」をクリックして、

Utility > Gain > ステレオ を選択します。

「Phase Invert」のLかR、どちらでも良いのでクリックしてオン(点灯)にします。
「Mono」をオンにします。
これでボーカル(センターの音)が小さくなり、ハモリが聴こえやすくなりました。
(ならない場合もあります。)
EQを使う

本家様のトラックの「EQ」をクリックして、

【1】Stereoの状態で、ベルを上や左右に移動させながら、聴きやすいポイントを探します。

【2】Right OnlyやLeft Onlyにして、dBを下げます。
Varispeed、ボーカルキャンセル、EQ、色々組み合わせて聴き比べてみてください。
聴こえやすいポイントがあると思います。
おまけ

ハモリ動画を作るために、メインソロの場合や、ハモリパートに音がない場合は、

Vibraphone(時々Piano)トラックを用意して、そこにメインパートを入れています。
これで動画にした時に、メインとハモリの色と音を分けて見れる状態にしています。

3和音にして、ハモリ方を上下させてみたり。

メイン、ハモリ1、ハモリ2、合いの手3種、伴奏メロディ
これらを用意するときは、9トラックになります。
以上が普段、私がやっているハモリを作る手順です。
何かのヒントになれば嬉しいです。
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